「給与計算がどんな業務なのかよく分からないまま、任されてしまった。」
そんな給与計算業務初心者のあなたへ。
今回は
「給与計算」がどんな業務なのか、
ざっくりとお伝えしていきたいと思います。
給与計算は、社員一人一人の生活を支える重要な業務です。
大きな責任を伴う業務なため、ふ初めて携わる方にとっては、プレッシャーや不安が大きいかと思います。
少しでも、そんなあなたのお役に立てれば幸いです。
「給与」を「計算」するとは?
毎月給料日になると貰える「給与明細書」。
何やらごちゃごちゃ書いているけれど、
大抵の人は「差引支給額」や「超過勤務手当」だけを見て、
「今月は残業代結構入ったなあ!よかったよかった」
で終わっていることと思います。
給与担当者になったみなさんにまずやっていただきたいことは、
自分の給与明細書を開き、これまで読み飛ばしていた
「何やらごちゃごちゃ書いていること」を眺めることです。
明細をよくみてみると、
「勤怠」「支給」「控除」「差引支給額」の4ブロックに分けられているかと思います。
この4ブロック内にあるそれぞれの項目について、
項目ごとに与えられた計算式に沿って、計算することが「給与計算」という業務です。
【給与担当あるある】
給与日が楽しくない
(額が間違っていないか、ちゃんと振り込みがされているかいつも不安です)
給与計算のやり方
給与は十社十色
「じゃあ、実際にどうやって給与を計算すればいいの?」
と言われると、これがなかなか難しい問題でして。
一言で言うと「会社ごとに、給与の項目もその計算方法も異なる」のです。
(所得税・雇用保険料・住民税の控除は全ての会社で同じルールが適用される)
とはいえ、
「給与計算のやり方は全部前任の方に聞いてください!」では、
ここまで記事を読んでくださっているみなさんに申し訳が立ちません。
ということで、
実際に私がこれまで使ってみて役に立った、
「全給与担当者が知っておくべき『給与の基本』」を理解するために役立つものを、
いくつかご紹介していきたいと思います。
【研修】日本法令主催「給与計算事務担当者養成講座」
という方にぜひおすすめしたいのが、こちらの研修です。
全2日間に及ぶ研修で、
給与計算の基礎を学ぶことができます。
各給与項目についての説明や、
各項目ごとにある「給与計算時注意すべきポイント」を丁寧に教えてくださるので、
給与計算初心者の方にピッタリです。
研修参加者にはオリジナルテキストが配られるのですが、
私はこのテキストを虎の巻として日々使っていました。
講師を務めてくださっている「安田大先生」は、
税理士&社労士としてご活躍されています。
初めて私がこの研修を受講した時、
先生があまりに博識なことに圧倒されました。
豆知識や先生ご自身のご経験に基づく貴重なお話も伺うことができ、
最後まで飽きることなく受講できました。
【書籍】初心者にもよくわかる給与計算マニュアル
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・給与計算関連のイベント全般(算定・月変、賞与、年末調整等)の内容を網羅している本が欲しい!
・給与計算について、できるだけ安価に学びたい
という方におすすめの本がこちらです。
私もこの本を毎年購入して、分からないことがあった時、
いつでも引けるように机の上に置いています。
特に年末調整の時期は、1年に1度の業務で忘れている内容も多いので、
毎日引いているといっても過言ではありません。笑
分からないことをいつでも聞ける「ミニ社労士」のような存在です。
【パンフレット】算定基礎届・月額変更届の手引き
・東京都近郊に住んでいる、もしくは勤務している
・「算定基礎届」「月額変更届」の作成について知りたい
におすすめのパンフレットがこちらです。
東京社会保険協会の「算定基礎届事務」研修に参加するといただける無料のパンフレットですが、
算定基礎届・月額変更届に関するQ &Aがかなり充実しています。
「あれ、この場合って月変しないといけなかったっけ…?」
と悩んだ時に、このパンフレットを開くと大抵答えが載っています。
(細かな論点も記載されているので、実務者には非常にありがたいです。)
給与担当者として常に机の上に置いておきたい資料の一つです。
【パンフレット】年末調整のしかた
という方にはこちら。
国税庁HPからもダウンロードできますが、
労務担当宛には毎年税務署から当年分が冊子で届くと思います。
先にご紹介した「【書籍】初心者にもよくわかる給与計算マニュアル」と合わせて、
疑問点が出てきた時に引けるようにしておくと良いでしょう。
【パンフレット】給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引
という方にはこちら。
こちらのパンフレットも税務署から労務担当宛に送られてきます。
私は毎年12月〜翌年1月まで、このパンフレットに齧り付いています。笑
支払調書、法定調書に関しては、
「【書籍】初心者にもよくわかる給与計算マニュアル」に載っていない項目になるので、
業務に当たる際にはこのパンフレットを参考になさってください。
【まとめ】給与担当は覚えることがいっぱい…でも、大丈夫です
ここまで読んでくださったみなさん。
何となく察してくださったかもしれませんが、
給与担当は覚えることが多いです。
一つ一つの業務に、
それなりの厚さの冊子が作れるくらいには、覚えることが沢山あります。
ですが、全てを完全に覚える必要はなく、
「確かこうだった気がするなあ」
くらいのぼんやりとした知識さえあれば、今回ご紹介した書籍やパンフレットが
「後は任せて!」
という感じで教えてくれます。
「確かこうだった気がするなあ」
の状態に達するまで、私は2年ほどかかりました。
そこを乗り切れば、毎年同じことの繰り返しですから、どんどん楽になります!
それまでは、もしかすると、分からない自分が情けなくて泣きたくなる時もあるかもしれませんが、それは誰もが通る道です。
だから大丈夫。
分からないことがあれば、
分かる人や研修やら書籍やらにどんどん頼りましょう!
みなさんの不安が減りますように…
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